業務内容

船舶塗装

船の外装や内装に専用の塗料を施す作業のことで、船体をサビや腐食、海水や紫外線などの過酷な環境から守ります。特に海上で使用される船は、常に塩分を含んだ水や湿気、太陽光にさらされるため、劣化が早くなりやすいのです。そこで定期的に塗装を行うことで、船の寿命を延ばし、安全性や見た目の美しさも維持できます。また、塗料にはフジツボや貝などの付着を防ぐ防汚効果を持つものもあり、燃費の向上にもつながります。

プラント等の塗装

工場や発電所、化学プラントなどの設備や配管、タンク、鉄骨構造物に専用の塗料を塗る作業を行います。「防錆(ぼうせい)」と「耐久性の向上」を目的としており、風雨や紫外線、薬品、湿気などの過酷な環境から設備を守るために行われます。プラント設備は長期間にわたり安定して稼働する必要があるため、腐食や劣化を防ぐことが非常に重要です。また、色分けによって配管の用途を示すこともあり、安全管理にも役立ちます。

錆打ち

金属部分に発生したサビを落とす作業で、塗装前の下地処理として重要な工程です。特に船舶やプラント設備など鉄製構造物は、海水や湿気、化学物質などの影響でサビやすくなります。サビを放置すると塗料が密着せず、再び腐食が進行してしまいます。ハンマーや電動工具、サンドブラストなどを使って丁寧にサビを除去し、塗装の耐久性を高めます。

研磨作業

金属や木材、プラスチックなどの表面を磨いて滑らかにしたり、不純物やサビ、塗装の残りなどを取り除いたりする作業を行います。紙やすり、電動グラインダー、サンダーなどの工具を使って行われ、表面を整えることで後の塗装や接着、加工の精度が向上します。特に船舶やプラント設備の塗装前には、古い塗膜やサビをしっかり研磨しておくことが、塗料の密着性と耐久性を高める上で非常に重要です。

ハケ・ローラー塗装

刷毛(ハケ)やローラーを使って塗料を手作業で塗る方法で、スプレー塗装と比べて飛散が少なく、細かい部分や狭い場所にも丁寧に塗ることができます。ハケは複雑な形状や角、細部に向いており、ローラーは平らな面をムラなく広範囲に塗るのに適しています。プラント設備や船舶、建物など、さまざまな現場で使用され、厚塗りや重ね塗りも可能です。塗装面の状態に応じて道具を使い分けることで、耐久性と美観の両立が可能になります。

スプレー塗装

塗料を霧状にして吹き付ける塗装方法で、エアスプレーガンやエアレススプレーなどの専用機器を使って行います。広い面積を短時間で均一に塗装できるのが大きな特徴で、船舶やプラント、大型建築物、自動車など多くの現場で採用されています。表面にムラができにくく、仕上がりが美しいため、外観や耐久性が求められる場面に適しています。